【4月10日 AFP】インド政府は9日、国内に生息する野生のトラの生息数が前回調査の2967頭から3167頭に増加したと発表した。インドは絶滅が危機されるトラの保護に力を入れている。

 調査は4年ごとに実施。カメラトラップ(自動撮影装置)やコンピュータープログラムを使用して個体を識別する。

 前回調査時の個体数の増加率は30%超に上ったが、今回は7%未満だった。

 ナレンドラ・モディ(Narendra Modi)首相は南部の都市マイスール(Mysuru)での式典で、生息数の増加は「インドだけでなく全世界にとって素晴らしいことだ」と述べた。

 またインドには、世界のトラの約75%が生息しており、「世界最大のトラの生息地がある」ともした。

 国際自然保護連合(IUCN)によると、トラの生息地は過去100年で約93%失われ、現在は13か国にまばらに生息している。

 世界のトラの生息数は1900年には10万頭超に上ったが、2010年には3200頭と過去最低まで減少した。

 英国から独立した1947年には、インドには4万頭のトラが生息していたとされる。だが数十年で個体数が激減し、2002年には3700頭、06年には過去最低の1411頭となったが、それ以降、増加傾向にある。(c)AFP