【1月20日 AFP】カリブ海(Caribbean Sea)をヨットで24日間漂流していたドミニカ共和国出身の男性がこのほど、中米コロンビア領海で救助された。男性はケチャップで食いつないだという。

 コロンビア海軍が公開した動画でエルビス・フランソワさん(47)は、「食べ物がなかった。船にはケチャップの瓶1本、ガーリックパウダー、マギー(Maggi、のブイヨンキューブ)しかなかった。水と混ぜて食べて、24日間海で生き延びた」と英語で語っている。健康状態は良好そうに見える。

 フランソワさんは、コロンビア北部ラグアヒラ(Guajira)州プエルトボリバル(Puerto Bolivar)沖の北西120カイリの地点で発見された。船体には「help」と彫られていた。

 ヨットは浸水しており、フランソワさんは沈まないよう水をかき出していた。

 フランソワさんによると、今月15日前後に上空に飛行機を発見。鏡で太陽光を反射させて合図を送ったという。「ヨットの上を2回通り過ぎたので、気付いてくれたと分かった」「きょう生きているのは彼らのおかげだ」

 この飛行機の乗組員が海軍に通報し、海軍が商船の助けを借りて救助した。

 コロンビア海軍によると、フランソワさんは昨年12月、カリブ海のオランダ自治領シントマールテン(St. Maarten)の港でヨットを修理していたところ、海が荒れ沖に流された。操縦方法を知らず、方角が分からなくなったという。携帯電話で助けを呼ぼうとしたものの、圏外だった。

 フランソワさんは、帰国のため、出入国管理局に引き渡された。(c)AFP