【4月24日 AFP】欧州サッカー連盟(UEFA)は23日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が続く間、各国リーグが今シーズンを早期終了できるようにする余地を残したが、その一方で来シーズンの欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2020-21)については、「競技実績を基に」出場チームが決められるべきだと述べた。

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 ロックダウン(都市封鎖)による混乱を理由に、いくつかの国がシーズン終了の承認を待つ中、UEFA執行委員会のビデオ会議が行われ、今回の方針が決まった。

 UEFAは発表文の中で、感染の状況が万が一許せば、もともとのフォーマットで各国リーグを完了させることが今でも「理想的なシナリオ」と記した。そうならない場合、リーグ側は「違ったフォーマットで」再開する手段を探すことが推奨されるといい、場合によってはプレーオフの導入もあり得る。

「もし国内の大会が正当な理由によって早期に終了すれば、UEFAは(各リーグに対し今季の)競技実績を基に2020-21シーズンの欧州カップ戦に出場するクラブを選出するよう求める」

 この発表により、シーズンが完全に無効になる可能性が排除されるのは決定的になった。各国の協会・連盟はその代わりとして、どうにかしてシーズン続行を図るか、必要に応じて現在の順位を最終的なものとみなし、それを基にチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2020-21)の出場権を割り振るかの選択肢が与えられている。

 UEFAが説明したシーズンを打ち切りにするための「正当な理由」には、「今シーズンを適切な時期に終了させられる日付よりも前に」、リーグの続行が政府によって認められないといった場合が含まれる。

 新型コロナウイルスによる死者数は欧州全土で11万人を超えており、オランダやベルギー、スコットランドの1部リーグは、今シーズンを打ち切る意向を示している。

 一方、ドイツ・ブンデスリーガ1部は5月上旬から無観客でのシーズン再開を目指しており、イタリア・セリエAは閉幕を6月30日から8月2日に延期してシーズン完了を図ると発表しているが、他の主要リーグも同様の措置を取るかは不明となっている。(c)AFP/Andy SCOTT