この写真はナイジェリアの医者が子供に、病院ではなく道で予防接種をしているところです。誰でも病院に行けるわけではないということが分かります。これはポリオという病気のワクチンで、ナイジェリア等の3カ国で流行しています。私は福祉と聞いて予防接種が思い浮かび、学校で集めていたペットボトルキャップの事を思い出しました。集めたキャップを売ったお金でワクチンを買うというシステムです。調べたところポリオは治療法がありません。だから、予防接種が大事だと思いました。予防接種は、健康でいるための一つの方法です。日本は公費で予防接種が受けられますが、それは国にお金があるからです。福祉においてお金は一番大事なことです。お金がなければ福祉を提供できません。しかし、世界には貧しい国がたくさんあります。そういう国は、他の国から助けてもらい、皆が福祉を受けられるようになればいいなと思います。

[工学院大学附属中学校 篠崎 咲彩]

 [講評]加来賢一(AFPWAAディレクター)
今回のワークショップの課題は、一枚の写真から読み取れる情報とその感想を自分の言葉で書くことにあります。
篠崎さんのレポートを読むと、AFP Forumで調べた際に英文キャプションをきちんと読み込んだ上で記述していることが解ります。写真から受ける情緒的な印象のみで終止するのでなく、描写されている内容について正確に理解した上で、さらに「ポリオ」と「公費での予防接種=福祉が成立するための条件」や「開発途上国への援助」へと論考を進めています。このレポートから「自分が今立っている場所から、同時代の世界についてさらに深く学んでゆく知の思考」を明確に読み取ることが出来ます。