■2016年以降、密輸される血液サンプルは3倍

 性別判定は香港でも禁じられている。業界の指針によると、検査技師は地元医師の紹介なしに血液検査をすることはできず、検査を実施した場合は免許取り消しの可能性もある。

 中国本土から許可なく血液サンプルを郵送または輸送することも法律で禁止されているが、香港では、感染性の病原体が含まれている疑いがなければ、輸入自体は違法ではない。

 香港の衛生当局はAFPの取材に対し、毎年調査を行っているが、2016年以降、密輸は3倍に増えていると指摘した。だが、十分な証拠がないため起訴に至った案件はなかったという。

 ある代理店が提携先だと主張した検査施設を取材したところ、輸送された血液サンプルの検査についても、中国本土の仲介業者との関わりについても否定した。

 中国政府の複数の機関にコメントを求めたが、回答は得られなかった。(c)AFP/Catherine LAI