数十億ポンドという記録的な放映権収入があるにもかかわらず、イングランド勢は過去10年間のチャンピオンズリーグで多くが上位に進むことができず、力負けしてきた。

 バルセロナやユベントス(Juventus)、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が国内リーグを支配しているのに対し、プレミアリーグで最後に連覇を達成したのは、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が最終シーズンを過ごした2009年のマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)にまでさかのぼる。

 毎年、プレミアリーグの上位6チームが四つしかないチャンピオンズリーグの出場権を争うようになったことで、どのチームもピッチ上だけでなく補強面でもその名声にあぐらをかかないようになった。

 プレミアリーグが今や資金力だけでなく、チームを構築するための時間を与えられた世界最高クラスの指導者についても自らの誇りにしているというのは重要なことだ。

 ジョゼップ・グアルディオラ(Josep Guardiola)監督はシティで3年目を迎え、リバプールのユルゲン・クロップ(Juergen Klopp)監督は今年が4季目、トッテナムのポチェッティーノ監督は今季終了後に就任から5年となる。

 すでにリーグ戦での4位以内のフィニッシュを確定させるなど、イングランドでの激動の1シーズン目が意外にも上向きの状態で終わることになるかもしれないチェルシーのマウリツィオ・サッリ(Maurizio Sarri)監督は、「プレミアリーグのレベルは、私が思うに明確だ」と話した。

「フットボールリーグカップ(England Football League Cup 2018-19)で勝ち上がるためにリバプールとトッテナムと対戦しなければならず、さらに決勝の相手がシティだったことを考えれば、そのレベルの高さが分かるはずだ」

 チェルシーはアゼルバイジャン・バクーで29日に行われるヨーロッパリーグの決勝で、アーセナルと対戦する。(c)AFP/Martyn WOOD