【1月29日 AFP】ボクシング、元WBA世界スーパーミドル級王者のジョージ・グローブス(George Groves、英国)が28日、現役引退を表明した。4か月前には同胞のカラム・スミス(Callum Smith)に敗れて同タイトルを失ったばかりだった。

 2017年に英シェフィールド(Sheffield)で行われたタイトルマッチでヒョードル・チュディノフ(Fedor Chudinov、ロシア)を倒し、4回目の挑戦にして世界王者となったグローブスは、第一線から退くことを自身のインスタグラム(Instagram)で発表した。

「ボクシングをするには『年を取りすぎている』とか、けがで引退に追い込まれてリングを離れる時期が来ることは望んでいない」

 30歳のグローブスは、チュディノフ戦の前に臨んだ試合でエドゥアルド・グートネクト(Eduard Gutknecht、ドイツ)を倒したが、相手は昏睡(こんすい)状態に陥って二度と戦うことができなくなってしまった。

 グートネクトのために「祈り」をささげたグローブスは、「彼は3週間にわたり人工的な昏睡状態と闘い、勇敢にも意識を取り戻した。今は奥さんと3人の子どもたち、フルタイムの看護師と一緒にドイツで暮らしている」と語った。

「この試合では、ボクシングが残酷な結果をもたらしかねないという現実を思い知らされた。その後から、自分のボクシング人生が終わりに近いことを実感するようになった。WBAの世界タイトルを獲得してからは、必要性を感じる限りにおいて戦い続けることに決めた」

「昨年第2子が生まれ、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)の決勝(スミス戦)で敗れた後、ファイトへの情熱が失われたことを自覚した」 (c)AFP