【8月3日 AFP】先月15日に行われたボクシングのWBA世界ウエルター級タイトルマッチで、フィリピンの英雄マニー・パッキャオ(Manny Pacquiao)に痛恨のKO負けを喫した元王者ルーカス・マティセ(Lucas Matthysse、アルゼンチン)が2日、現役引退を表明した。

 通算43戦39勝(36KO)5敗を記録してキャリアを終えることになった35歳のマティセは、「きょうでグローブを置くことを決意した。新たな人生のステージが始まる」と語った。現役最後の試合となったマレーシア・クアラルンプールでのパッキャオ戦では、7回TKO負けという結果に終わり、かつては爆発的な強さで知られたアルゼンチン人ボクサーは、全盛期を過ぎたことを露呈していた。

 今年1月にタイのテワ・キラム(Tewa Kiram)から8回KO勝ちを収め、空位となっていたWBA世界ウエルター級のベルトを手にしていたマティセは、「パッキャオは偉大なボクサーだ。自分はレジェンドに敗れた。世界の強豪と戦いながら10年間もトップに君臨できたことを誇りに思う」と話した。

 かつてマティセはWBC世界スーパーライト級で暫定王座に君臨していたが、2013年に米ラスベガスで臨んだダニー・ガルシア(Danny Garcia、米国)戦では惜しくも判定負けを喫し、正規王者にはなれなかった。(c)AFP