【11月27日 AFP】イタリア・セリエAのユベントス(Juventus)やイングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)でFWとして活躍したジャンルカ・ヴィアッリ(Gianluca Vialli)氏が26日、この1年間がんと闘病していることを明かした。

 イタリア代表として59試合に出場し16ゴールを挙げ、現在はテレビで人気解説者として活躍している54歳のヴィアッリ氏は、全国紙コリエレ・デラ・セラ(Corriere della Sera)に対し、自身の物語で「人々を勇気づける」ことができれば幸せだと話した。

 ユベントスで欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)を制したほか、キャリアを通して2度のリーグ優勝を経験するなど、選手と監督の両方で多くのタイトルを手にしたヴィアッリ氏は「今は元気だ。実際に調子はとても良い」とコメントした。

「1年が経ち、しっかりとした体格に戻った。しかし、どのようにこの闘いが終わるのかはいまだに分からない」「前はシャツの下に厚手のセーターを着ていたから、誰にも気づかれなかった。みんなが知っている私を演じていた」

 先日に2冊目となる著書を出版したばかりのヴィアッリ氏はまた「私の物語が、人生の重要な分岐点に立っている人に勇気を与えられたら幸せだ。そして、寝る前や朝起きてすぐに一つか二つ話を読めるよう、この本をベッド横のテーブルにでも置いてくれたらうれしい」と話した。

「壁に付箋で貼っていたのだが、治療中に知った大切なフレーズに『われわれは思考の産物だ』というものがある」「重要なのは勝利することではない。勝者のように考えることだ。自分の身に起きることは人生の10パーセントに過ぎず、残りの90パーセントを占めるのはそれに対してどう対処するかだ」

「今直面していることに正しく対処できるよう、私の物語が他の誰かの助けになればいいなと思う」 (c)AFP