【2月28日 AFP】サッカー元フランス代表で、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・シティ(Manchester City)などに所属したサミル・ナスリ(Samir Nasri)が、「禁止されている方法を利用したため」、薬物違反で欧州サッカー連盟(UEFA)から6か月の出場停止を科された。

 現在30歳のナスリは、2016年に米ロサンゼルスの医院で受けた、複数のビタミンの静脈注射が規定に抵触した。本人は、治療使用特例(TUE)が適用されるとUEFAに異議を申し立てていたが、2017年3月に却下。スポーツ仲裁裁判所(CAS)への提訴も、同年12月に棄却された。

 しかしUEFAによると、ナスリにはまだ異議申し立ての権利が残されているという。静脈注射は世界反ドーピング機関(WADA)の禁止リストに記載されていて、違反した場合、最大で4年間の出場停止を科される。

 ナスリは1月、トルコのアンタルヤスポル(Antalyaspor)との契約を双方合意のうえで解除し、現在は無所属となっている。

 今回の件は、ドリップ・ドクターズ(Drip Doctors)という名前のロサンゼルスの医院が、休日を利用してやって来たナスリに静脈注射を施したとツイッター(Twitter)に投稿したことがきっかけで始まった。

 当時ナスリは、シティからの期限付き移籍でスペイン1部リーグのセビージャ(Sevilla FC)でプレーしていた。話が発覚すると、セビージャは驚きを表明。スペインの反ドーピング当局もすぐにこの件を問題視し、2016年末には調査が始まった。(c)AFP