【12月19日 AFP】サッカーオランダ代表などを率いた経歴を持つルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)氏は、「指導者としてのキャリアはほとんど終えている」としながらも、唯一の例外としてマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)にリベンジする機会があれば、戦いの場に復帰する気はあるとの意向を示している。

「鉄のチューリップ(Iron Tulip)」の異名を持つファン・ハール氏は、オランダの大衆紙テレグラフ(De Telegraaf)に対し、「再びクラブで指揮を執るつもりは、ほとんどない。しかし、その可能性があるとすれば、それはイングランドのビッグクラブだ。なぜなら、私はマンチェスター・ユナイテッドとの仕事を終えていないからだ」と語った。

 赤い悪魔(Red Devils、マンチェスター・ユナイテッドの愛称)は、ファン・ハール氏の下で昨年5月にFAカップ(FA Cup 2015-16)を制し、アレックス・ファーガソン(Alex Ferguson)元監督の勇退以降では初のタイトルを獲得したが、その直後に同氏をあっさりと解任した。

 同紙の報道では、ファン・ハール氏が特に「恨み」を示していたのは、ユナイテッドのエド・ウッドワード(Ed Woodward)最高経営責任者(CEO)だったとされている。しかし記事では同時に、ウッドワードCEOが同氏に対して、「チームの戦力補強に3億5000万ユーロ(約464億円)を自由に使わせていたことに加え、高額な給与と契約解除金を支払った」とも指摘されている。

 オランダメディアは今年はじめ、中国とみられる東アジアのチームが数千万ユーロの3年契約を示すなど、ファン・ハール氏の元にはユナイテッドを去ってからいくつもの高額オファーがあったと伝えていた。

 率直な物言いで知られるファン・ハール氏は、今年1月半ばに引退宣言をしたものの、その2日後には1年間の休養期間を取るとして前言を撤回し、「その後に決めることにする。受け取るオファー次第だ」と話していた。(c)AFP