【2月12日 AFP】イングランド・プレミアリーグ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)のルイス・ファン・ハール(Louis van Gaal)監督は、コロンビア代表ラダメル・ファルカオ・ガルシア(Radamel Falcao Garcia)を冷遇していることで、同選手の扱いに怒りの声を上げている同国のファンから、「ファン・マール(Van Maal、ミスター悪魔)」というニックネームをつけられている。

 昨年8月に移籍金1600万ポンドでユナイテッドにローン移籍したファルカオだが、その後は出場機会に恵まれていない。

 ファン・ハール監督は先月、昨季まで所属していたフランス・リーグ1のASモナコ(AS Monaco)で膝を負傷し、W杯ブラジル大会(2014 World Cup)欠場を余儀なくされたファルカオについて、「実力を証明する必要がある」と述べた。

 このさめた発言に対して、コロンビアのファンをはじめ、同国のサッカー選手、スポーツジャーナリスト、さらに有名人までもが激怒し、ソーシャルメディアでファン・ハール監督を攻撃している。

 元コロンビア代表のファウスティーノ・アスプリージャ(Faustino Asprilla)氏は、「赤い悪魔(Red Devils、マンチェスター・ユナイテッドの愛称)」を率いるファン・ハール監督は、南米の選手に対して偏見があるとしている。

 アスプリージャ氏は、ファン・ハール監督がFCバルセロナ(FC Barcelona)で元アルゼンチン代表のファン・ロマン・リケルメ(Juan Roman Riquelme)や元ブラジル代表のリバウド(Rivaldo)を冷遇したことを引き合いに出し、「リケルメとリバウドの次は@FALCAO(ファルカオ)だ。#VanMaal(ミスター悪魔)は、南米に対する偏見を確実に持っている。@ManUtd(マンチェスター・ユナイテッド)は行動すべきだ!!」と怒りをあらわにしている。

 コロンビアでは、マンチェスター・ユナイテッドのベンチが映っている写真に「ファルカオ」の名前を入れて加工したものが拡散している。また、ジャーナリストのなかには先発リストから同選手を外したファン・ハール監督に対する嘲笑をあおっている者もいる。

 スポーツ写真家のアンドレス・ロメロ・トーレス(Andres Romero Torres)氏はツイッター(Twitter)に、「血が通っている人物であれば、ファルカオをベンチに座らせるなんて愚かなことだと分かっている。ファン・ハールは、永遠の嫌われ者として永遠に語り継がれる」と投稿した。

 さらにコロンビアのテレビスターであるリンカーン・パロメーケ(Lincoln Palomeque)も、ファルカオが得点してユナイテッドが3-1で勝利を収めた1月31日のレスター・シティ(Leicester City)戦後に嘲笑の合唱に加わった。

「@FALCAOによる最悪の行為は得点することだ。なぜなら、ファン・ハール監督は次の試合で彼をベンチに下げておくつもりだからだ。どうして彼は、あんな冷酷な男の手のなかに落ちてしまったのだ!」

(c)AFP