【1月26日 AFP】WBC世界ヘビー級王者で無敗を誇るデオンテイ・ワイルダー(Deontay Wilder、米国)は、直前に控えたタイトルマッチの対戦相手が再びドーピング違反となり、代替の挑戦者を模索する問題に見舞われている。

 2月25日に米アラバマ(Alabama)州バーミングハム(Birmingham)で行わる試合で、ワイルダーと対戦する予定だったポーランドのアンジェイ・ワウジク(Andrzej Wawrzyk)は、ボランティア反ドーピング機関(VADA)が実施した検査で失格となった。

 米スポーツ専門チャンネルESPNの報道によると、ワウジクは今月15日から16日にポーランドの首都ワルシャワ(Warsaw)で実施された尿検査で、禁止薬物に指定されているアナボリックステロイドのスタノゾロール(stanozolol)に陽性反応を示したと伝えられた。

 ワイルダーのプロモーターを務めるルー・ディベラ(Lou DiBella)氏は、2月25日の一戦は新しい挑戦者を迎えて必ず実現するとしており、ツイッター(Twitter)に「ブロンズボンバー(Bronze Bomber、ワイルダーの別名)は、2月25日にバーミンガムでWBCヘビー級タイトルを防衛する。引き続きご注目を。クリーンな王者をプロモートできて誇りに思う」と投稿した。

 ワイルダーは昨年5月、ロシアの首都モスクワ(Moscow)でアレクサンドル・ポベトキン(Alexander Povetkin、ロシア)と対戦するはずだったが、挑戦者が試合まで2週間を切っていた直前のドーピング検査で陽性反応を示し、予定されていた一戦はキャンセルされた。

 31歳のワイルダーは、代わりに同7月にクリス・アレオーラ(Chris Arreola、米国)と対戦して8回KO勝ちを収め、通算成績を37戦無敗(36KO)に伸ばした。

 一方、IBF世界ヘビー級王者アンソニー・ジョシュア(Anthony Joshua、英国)は、今年4月に英ロンドン(London)のウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)でウラディミール・クリチコ(Wladimir Klitschko、ウクライナ)と対戦し、同タイトルの防衛に加えて、不在となっているWBAの王座獲得を目指す。

 WBOのタイトルは先月、ニュージーランドのジョセフ・パーカー(Joseph Parker)が獲得している。(c)AFP