【7月29日 AFP】国際自動車連盟(FIA)は28日、コックピットでドライバーの頭部を守る安全装置「Halo」を来季から導入する案を否決した。

 スイスのジュネーブ(Geneva)で開かれたF1ストラテジー・グループ(F1 Strategy Group)の会合で、装置についてさらなる評価とテストの実施が済むまで、Haloの使用を見送ることで合意したFIAは、「2017年シーズンの導入開始まで時間が限られるため、今季残りと来季序盤までの期間を利用し、あらゆる選択肢の可能性をさらに評価していくことが堅実であるという意見に達した」と声明で述べた。

 FIAはまた、議論の的となっているチームとドライバーとの無線連絡についても、規制を緩和する決議を採択。

 声明でFIAは「フォーメーションラップとスタート時までの間を除き、チームが無線もしくはピットボードでドライバーに連絡を入れることに制限はなくなる」と発表し、「このアプローチは、ファンや観客のために改善されたレース内容の提供を目的としている。今後チームはガレージを出たマシンに対し、いつでも無制限に無線連絡を入れることができるようになる」と説明した。

 無線連絡の規制については、10日に行われた英国GP(British Grand Prix 2016)決勝で、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)がチームから無線でサポートを受ける違反を犯したとして、完走後に10秒のペナルティーを科されて2位から3位に降格し、物議を醸していた。(c)AFP