【12月12日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)会長は、11日付の英経済紙フィナンシャル・タイムズ(Financial TimesFT)のインタビューで、6年後までにクラブの年収を世界一に成長させ、イングランド・プレミアリーグに対抗する決意だと語った。

 2015年の年間収入が6億ユーロ(約780億円)の試算となっているFCバルセロナだが、バルトメウ会長はFT紙に対して、2021年までに10億ユーロ(約1300億円)の収益を目指すつもりだと明かした。

 FCバルセロナが欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2014-15)を制した直後の7月に再選を果たし、新たに6年の任期を務めることになったバルトメウ会長は、「われわれは年収10億ユーロを達成する初めてのクラブを目指したい」と語っている。

 会計事務所デロイト(Deloitte)の集計によれば、2013-14シーズンのサッカー界における年間収入は、5億4950万ユーロ(発表時約750億円)のレアル・マドリード(Real Madrid)がトップで、5億1800万ユーロ(発表時約709億円)のマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)が2位に続いた。

 バルトメウ会長は、海外でFCバルセロナの知名度を上げるとともに、6億ユーロを投入して本拠地カンプ・ノウ(Camp Nou)を改修したいと述べている。

 FCバルセロナは、香港(Hong Kong)に唯一の海外オフィスを構えているが、2017年までには米ニューヨーク(New York)、ブラジル・サンパウロ(Sao Paulo)、中国・上海(Shanghai)に支社を増やす計画があるという。

 クラブ会員(ソシオ)によって運営されるFCバルセロナはまた、傘下の大学設立や、女子スポーツへの進出にも意欲を示している。

 しかしバルトメウ会長は、プレミアリーグの存在がクラブの計画に影響を及ぼすことを認識しており、「われわれのライバルはプレミアリーグだ。特定のクラブではなく、プレミアリーグそのものが強敵だ」と語っている。

 バルトメウ会長は、リオネル・メッシ(Lionel Messi)、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)、ルイス・スアレス(Luis Suarez)の3トップを擁するFCバルセロナの資金力が、イングランドの脅威を抑え込めると主張している一方で、ユースチームにいる10代の選手たちが、プレミアリーグの高額年俸に興味を示している現状も口にした。

「16歳の選手たちは、何度もプレミアリーグから非常に魅力的なオファーを受けている。それで、毎年数人がチームを離れている」

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