■今後は後進の育成に

 ヒューイットは、「もう少し楽しめたら良かったな」とすると、「5セットマッチの激戦だったから、何とか勝利することしか考えられなかった」と全米オープン最終戦の感想を述べた。

 トミックは、「(最終セットが)3-5になった場面でサービスゲームを迎えたとき、とても緊張した。そこから逆転したときも緊張した。自分のベストを尽くしたよ。どちらに転んでもおかしくない試合だった」と語っている。

 この結果、トミックは自身初となる3回戦で第12シードのリシャール・ガスケ(Richard Gasquet、フランス)と対戦することが決まった。

 2001年の全米オープンで優勝し、翌年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で2度目のグランドスラム制覇を果たしたヒューイットは、キャリア通算で30個のタイトルを獲得している。

 グランドスラムのどんなところが恋しくなるかと聞かれたヒューイットは、「最高の雰囲気だ」とすると、「ナイトマッチは四大大会で本当に特別なものなんだよ」と思い出をかみしめた。

 ヒューイットは、今年のデビスカップでオーストラリアをワールドグループ準々決勝敗退の危機から救っており、今月下旬に行われる英国との準決勝でも、チームを盛り上げる存在になるだろう。

「テニスは僕の人生に最高のものを与えてくれた」としたヒューイットは、「それを後進に伝えることが、次の僕に与えられた役割だ」と前向きに語っている。

 また、息子のクルスくんが「もう少しで勝てるところだった」と言っていることを明かしたヒューイットは、「5セットマッチをよく我慢して見ていた。こういう経験が何らかの形で役立ち、いつかこの会場に立ってくれたらうれしいな」と締めくくった。(c)AFP/Jim SLATER