【5月12日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の伝説的ドライバーであるニキ・ラウダ(Niki Lauda)氏は、第5戦スペインGP(Spanish Grand Prix 2015)でメルセデスAMG(Mercedes AMG)のニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)が優勝したことについて、チームメート同士の競争力とチームの団結力を高めるだけでなく、選手権制覇に必要な勢いを得たとして一安心したことを認めた。

 決勝レースは単調だったものの、ようやくロズベルグが本来の調子を取り戻して、第4戦までに早くも今季3勝を挙げていたルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)の独走状態を阻止すると、メルセデスの非執行役会長を務めるラウダ氏は、誰もが望んでいた結果になったと強調した。

 ラウダ氏は、「ニコが反撃を開始した」と述べ、2度の年間王者に輝くハミルトンに約17.5秒の大差をつけて優勝したロズベルグと同様に、安心した様子だった。

「彼は完全に復調したと言える。チームと彼にとって、これは良いことだ」

「私が心配していたのは、もし彼がここでも結果を残せなかったら、やる気を失ってしまうかもしれないということだ。だから神に感謝する。復活だ!」

「彼のパフォーマンスは、昨季レベルまで戻っている。チームは再び一つにまとまり、マシン開発やチーム全体にとってプラスになる」

 キャリア9勝目を挙げ、総合首位のハミルトンとの差を20ポイントまで縮めたロズベルグは、「第二の故郷」で、昨年議論を呼びながらも優勝した第6戦モナコGP(Monaco Grand Prix 2015)に臨む。

 ラウダ氏は、「全員にとって良かった」とし、「レース前は心配していたんだ。第4戦まではルイスが独走して、ニコを置き去りにしていたからね」と語った。

「これで状況は変わった。スペインでは、フェラーリ(Ferrari)がわれわれ(メルセデス)に追いつくのではないかと心配していたんだ。彼らが、どれほどマシンをアップグレードさせていたか分からなかったからね。でも再び突き放すことができて、本当に良かった」

(c)AFP/Tim COLLINGS