【4月13日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)のニコ・ロズベルグ(Nico Rosberg)が12日、中国GP(Chinese Grand Prix 2015)決勝でチームメートのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)を批判し、両者の休戦がもろくも崩壊したことを露呈した。

 世界王者のハミルトンはポールトゥウィンでレースを制し、歴代最多となる中国GP通算4勝目を挙げた。ところがレース後にロズベルグは、ハミルトンが意図的にペースを落とし、フェラーリ(Ferrari)のセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)の接近を許したと批判した。

 無線を通じてハミルトンのスピードアップを要求したロズベルグは、最終的に2位でフィニッシュすると、「彼が僕のレースを危険にさらした」と苛立ちをみせ、「速度を落とすということは、セバスチャンが僕に接近することを意味していた」と強調した。

 一方、スタートから最後までレースを圧倒していたハミルトンは、「ニコのレースを世話するのは僕の仕事じゃない」と肩をすくめると、「僕の仕事は自分のレースをコントロールすることだ。意図的に速度を落とし、ほかのマシンを邪魔することはしていない。自分の仕事に集中していただけだ」とコメントし、ロズベルグの主張を一蹴した。

 するとロズベルグは怒りをあらわにしながら、「今、興味深いことを聞いたよ。ルイス、君は自分のことだけを考えていたんだな」と反論した。

 メルセデスのニキ・ラウダ(Niki Lauda)氏は、ハミルトンが自分勝手に走行したというロズベルグの見解について同調しなかった。

 ラウダ氏は「みんな自己中心でろくでなしなんだ」と述べたあと、「それが勝つための唯一の方法で、みんな同じだ。今週はルイスのほうが上回った」と語った。

「ルイスがポールポジションを獲得し、最初から最後までレースをコントロールした。それ以上、言うことはない。だから口論などする必要はない」

 カートに乗っていた10代の頃からライバル同士の二人は、たびたび舌戦を繰り広げており、昨季のベルギーGP(Belguim Grand Prix 2014)決勝ではロズベルグがハミルトンに接触し、チームから処分を科されている。(c)AFP/Alastair HIMMER