【11月21日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するフェラーリ(Ferrari)は20日、セバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)の加入とフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)の離脱を発表した。

 年間王者のタイトルを取り戻したいフェラーリが、両者の移籍を正式に発表した。チームはまずアロンソの退団を発表し、その直後にベッテルの加入を明らかにした。ベッテルの契約期間は3年となっている。

 これにより、フェラーリはベッテルとキミ・ライコネン(Kimi Raikkonen)の体制で来季を戦うことになった。

「跳ね馬」の愛称を持つフェラーリは、2007年にライコネンがドライバーズタイトルを獲得しているが、その後、代名詞である真紅のマシンがルノー(Renault)のエンジンに後れを取るようになると、その間にベッテルと現所属のレッドブル(Red Bull)がドライバーズ、コンストラクターズの両部門で4連覇を達成した。

 ベッテルは、現在は病気療養中のミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の再来となることを期待されている。ベッテルと同じドイツ出身のシューマッハ氏は、通算7回の年間優勝のうち5回をフェラーリで果たした。

 今季のベッテルは、最終戦のアブダビGP(Abu Dhabi Grand Prix 2014)を残して総合4位につけているが、首位のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)に大差をつけられている。

 フェラーリのマルコ・マッティアッチ(Marco Mattiacci)最高経営責任者(CEO)は、ベッテルの持つ「若さと経験」が、7年見放されているタイトル奪還を目指すチームにとって「かけがえのない財産」になるとの見解を示している。

 マッティアッチCEOは、「スクーデリア・フェラーリは、史上最年少で連覇を達成したチャンピオンに、未来を託すことに決めた」と語った。

「F1の世界で、セバスチャン・ベッテルは若さと経験を兼ね備えた唯一無二の存在であり、さらにチームスピリットというかけがえのない資質もあわせ持っている。彼とキミのタッグで、できる限り早く先頭に舞い戻るという目標に挑戦していきたい」