【11月17日 AFP】13-14フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第5戦、エリック・ボンパール杯(Trophee Eric Bompard 2013)は16日、フランス・パリ(Paris)のベルシー体育館(Palais omnisports de Paris-Bercy)で男子シングル・フリースケーティング(FS)が行われ、カナダのパトリック・チャン(Patrick Chan)が世界歴代最高得点の295.27点で優勝を飾った。

 ほかの選手にレッスンを施すかのような圧巻の演技を披露したチャンはFSで196.75点を記録し、大会通算4度目の優勝を果たした。

 2014年ソチ冬季五輪を3か月後に控え、チャンは世界最高得点の98.52点を記録した前日のショートプログラム(SP)に続き、この日も世界記録を更新した。

 22歳のチャンがアントニオ・ビバルディ(Antonio Vivaldi)の『四季(Four Seasons)』に乗せた演技を終えると、会場の観客はスタンディング・オベーションでたたえ、ライバルは拍手を送った。

 羽生結弦(Yuzuru Hanyu)は31.68点差とチャンに大差を付けられたものの2位に入り、3位には米国のジェイソン・ブラウン(Jason Brown)がシニア大会初入賞を果たした。

 世界選手権3度の優勝を誇るチャンは、ライバルたちが転倒を繰り返した後の最終滑走で登場すると、序盤で2つの4回転ジャンプをしっかり決め、その後も3回転ジャンプ7つ、さらにはダブルアクセルを成功させた。

 羽生はニーノ・ロータ(Nino Rota)作曲の『ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)』にあわせた演技で、冒頭の4回転ジャンプに失敗し、2つめのジャンプで転倒するなどチャンには及ばなかった。

 それでも18歳の日本王者はそこから持ち直し、残る8つの3回転ジャンプはきれいに成功させて残りのプログラムを演じきった。

 ポニーテールの19歳ブラウンが3位となった一方、中国杯(ISU Grand Prix of Figure Skating Cup of China 2013)優勝の閻涵(Yan Han、ハン・ヤン)は冒頭のジャンプでの転倒を引きずり、4位に終わった。(c)AFP/Emmeline MOORE