【4月3日 AFP】サルは声帯に隠された「ちょっとした仕掛け」のおかげで、ヨーデルでは常に人間よりも優れているとする研究が3日、発表された。

サルがほえるとき、またはヨーデル歌手がヨーデルを歌うとき、彼らは低周波と高周波の音を素早く切り替える。

研究によると、ヨーデルを歌う際、人間がジャンプできるのが1オクターブである一方、サルは3オクターブ半に上るという。

研究の上級執筆者、英アングリア・ラスキン大学のジェイコブ・ダン氏はAFPに、サルの喉頭にある「ちょっとした仕掛け」により、サルは常に人間を上回ると説明した。

人間とサルはいずれも、音を作り出すために振動する一対の声帯が喉頭にある。

しかし、研究チームが発見したところによると、サルにはさらに一対の膜があり、これが非常に広い音域を与えているという。

これは、社会的な生き物であるサルにとって、互いにコミュニケーションを取るためのより複雑な方法を提供していると考えられている。

他のすべての霊長類、さらには古代の人類の祖先も、この特別な組織を持っていたとみられるが、進化の過程で、人間はこれらの膜を失ったようだとダン氏は話した。

明瞭に話すために人間は「合理化された」喉頭が必要で、これらの膜が邪魔になったと考えられるという。

この研究は、英学術専門誌「英国王立協会紀要B」の「フィロソフィカル・トランザクションズ」に掲載された。(c)AFP