【4月3日 AFP】英ロンドンの警察は2日、女性10人をレイプした罪で先月有罪判決を受けた中国人の男について国際的に呼び掛けた結果、新たに23人の女性がこの男に被害を受けたかもしれないと名乗り出た。

連続レイプ犯のゾウ・ジェンハオ被告(28)の量刑は6月に言い渡される予定。

ゾウ被告は中国人の若い女性を標的とし、自宅での飲み会や勉強を口実に自宅アパートに誘い込んだ後、薬物を投与してから暴行していた。

裁判によれば、ゾウ被告は隠しカメラや手持ちカメラでレイプの場面を撮影することもあった。裁判で言及された10人の被害女性のうち、身元が特定できたのは2人だけだった。

3月5日に有罪が言い渡された後、ロンドン警視庁は、ゾウ被告が他に50人以上の女性を標的にしていたことを示唆する証拠があるとして、被害者とみられる人々に名乗り出るよう呼び掛けていた。

ロンドン警視庁のケビン・サウスワース警視長は「ゾウ被告の常習性を考えると、史上最も多くの罪を犯した一人である可能性は十分ある」と述べた。

被害者とみられる23人は、「世界各地の警察」に名乗り出てきた。

サウスワース警視長は「現時点で犯罪が起きたとみられる主な場所は、ここロンドンと中国だ」とし、「ゾウ被告が精力的かつ常習的に卑劣な罪を犯していたことを考えると、世界中のどこで罪を犯していてもおかしくない」と述べた。

ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで工学を学んでいたゾウ被告は3月5日、レイプ11件(うち2件は同一の女性に対するもの)、盗撮3件、不法監禁1件を含む28件の罪で有罪判決を受けた。

ロンドン警視庁は、6月19日の量刑言い渡し後に新たに検察に提出する証拠をまとめているという。(c)AFP