米国のグリーンランド併合案は「真剣」 プーチン氏が警告
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【3月28日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は27日、ドナルド・トランプ米大統領が度々言及しているデンマーク自治領グリーンランド併合案は「真剣」だと述べ、欧米が北極を将来の紛争の足掛かりとして利用する可能性への懸念を表明した。
トランプ氏は1月の政権復帰以降、グリーンランドについて、国際安全保障のために米国が領有すべきだとの考えを繰り返し示している。
これをめぐり、ロシア北部ムルマンスク州で開催された北極フォーラムに出席したプーチン氏は「米国の新政権による誇張発言だと考えるのは大きな誤りだ」「米国のグリーンランド領有案には長い歴史があり、われわれが問題にしているのは米国側の真剣な計画だ」と警告した。
プーチン氏はさらに、ロシアはグリーンランドの領有権問題に直接関与しているわけではないとしつつ、「北大西洋条約機構(NATO)諸国は一般に、極北地域を将来的な紛争の足掛かりと見なす傾向を強めていることに、ロシア政府は懸念を抱いている」と述べた。
デンマークからの独立を目指しているグリーンランドには、すでに米国の軍事基地がある。J・D・バンス米副大統領は28日に訪問を予定している。(c)AFP