【3月23日 AFP】米国のスティーブ・ウィトコフ中東特使は21日に放送されたインタビューで、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は信頼できると絶賛し、プーチン氏は「友人」であるドナルド・トランプ大統領が銃撃された際に祈ったことを自身との会談で明かしたと述べた。

ウィトコフ氏は先週モスクワでプーチン氏と数時間にわたって会談した。米メディアに対し、ウクライナでの戦争を終わらせるための道筋を模索する話し合いは建設的で「解決志向」だったと語っていた。

ウィトコフ氏は保守系のポッドキャスト司会者タッカー・カールソン氏とのインタビューで、プーチン氏について「悪者」ではなく、ウクライナとの3年に及ぶ紛争を終わらせようとしている「偉大な」指導者だと考えるようになったと述べた。

「彼を気に入った。彼は私に対して率直だったと思う」と話した。また「プーチン氏を悪者とは見なしていない。この戦争は複雑で、ここに至るまでにはあらゆる要素が絡んでいる」と語った。

ウィトコフ氏はまた、会談でプーチン氏が見せた「個人的な」側面についても紹介。昨年7月の選挙集会中に起きたトランプ氏暗殺未遂事件の後、プーチン氏は「地元の教会に行き、司祭と会って大統領のために祈った」と話したという。

プーチン氏は「(トランプ氏が)米国の大統領になる可能性があったからではなく、友人だから、友人のために祈った」と、ウィトコフ氏は言い添えた。

米国が長らく独裁的な敵対者と見なしてきたプーチン氏に対するウィトコフ氏の絶賛は、トランプ氏の大統領復帰後、米政府のロシアに対する姿勢が劇的に変容したことを浮き彫りにしている。

ウィトコフ氏は、今後厳しい選択に直面することになるウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領については、ロシアとの「取引を成立させる」時が来たと心得るべきだと述べた。(c)AFP