【3月19日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は18日、西側諸国はたとえ制裁を解除したとしても、別の方法でロシアに圧力をかけてくるとの認識を示し、自国の財界人に対し、西側以外に投資するよう呼び掛けた。

プーチン氏はドナルド・トランプ米大統領との重要な電話会談を前に、西側を露骨に批判。先進7か国(G7)は「地図上で」確認するには小さ過ぎるとし、西側の優位性は「失われつつある」と主張した。

ロシアが2022年2月にウクライナに全面侵攻したのを受け、西側はロシアに広範囲にわたる制裁を発動した。ロシア大統領府(クレムリン)はこれを、ロシア経済を破壊する「違法な」試みだと批判している。

プーチン氏は首都モスクワで行われた財界人向けのイベントで、「西側は、たとえ制裁の解除、緩和を示すような意思表示を行っても、別の方法で圧力をかけ、妨害してくることが予想される」と主張。

「あなた方とロシアの利益になる場所に投資すべきだ。高利益で、投資が確実に保護される場所だ。世界にはそのような場所がたくさんある」と続けた。

ウクライナ侵攻を受けて、西側企業数十社がロシアから撤退し、残った企業の一部はロシア政府に差し押さえられた。

ロシア経済は制裁による当初のショックを乗り越え、大半の西側ブランドに関しては国内製の代替品を見つけたが、ロシアはウクライナとの和平合意の一環として、西側に制裁解除を求めている。

トランプ政権は対ロシア制裁を緩和するかどうかについて明言を避け、和平のためには双方が「譲歩」する必要があると述べるにとどめている。(c)AFP