【3月12日 CNS】「今、心血管分野の材料は、国産化率がかなり高くなっているのだろうか?」

 3月5日、習近平(Xi Jinping)国家主席は第14期全国人民代表大会(全人代)第3回会議で江蘇代表団の審議に参加した際、向かいに座っていた南京市(Nanjing)第一病院の副院長・張俊傑(Zhang Junjie)氏にこう問いかけた。

 張俊傑氏は心血管疾患の専門医であると同時に、トランスレーショナル・メディシンの分野でも活躍する研究者である。

 張氏は習主席に対して、「我々の国産ステントはすでに世界各地に進出しています。ここ数年は『一帯一路(Belt and Road)』参加国にも足を運び、中国独自の技術と製品で多くの患者を治療してきました」と答えた。

 習主席はそれを聞き、「あなたの話を聞いてとても感慨深い。私たちはこの分野で大きな進歩を遂げてきた。これからもさらに前へ進み続けなければならない」と述べた。

 習主席は常に、国産技術の代替力を高め、高度な科学技術の自立と強化を加速することの重要性を強調してきた。

 ここ数年、各地を視察するたびに、習主席はハイテク企業や研究機関を訪れ、企業の技術革新の実力や設備の国産化率に強い関心を示している。

 江蘇省(Jiangsu)の徐工集団では、全地形対応型ホイール式クレーンに自ら乗り込み、技術革新の細部や操作手順を詳しく尋ねた。そして、「イノベーションこそが企業の中核的競争力の源泉であり、多くの核心技術は他人から求めても得られないし、買うこともできない」と語った。

 また、武漢市(Wuhan)の国家重点ハイテク企業では、半導体産業のイノベーション成果を視察し、「ボトルネックとなる重要技術の突破は一刻の猶予も許されない」と述べ、「国産代替率を高め、科学技術の主導権は自らの手に握らなければならない」と強調した。

 さらに、蘇州工業園区では、国産の人工心臓「植込み型左心室補助装置」の前に足を止め、じっくりと視察した上で、「高品質な発展を実現し、経済強国となるには、やはり科学技術の力が必要だ」と語った。

 このように、中国の科学技術イノベーション能力は近年、世界から注目されている。2024年には、中国の「グローバル・イノベーション・インデックス」ランキングが第11位となり、過去10年間で最もイノベーション力を高めた国のひとつとされている。

 今年の全国両会(全人代と中国人民政治協商会議全国委員会会議)でも、「イノベーション」は習主席が繰り返し強調するキーワードであった。

 習主席は、「技術イノベーションと産業イノベーションの融合を進めるには、プラットフォームを構築し、制度・仕組みを整え、企業をイノベーションの主体として強化し、イノベーションチェーンと産業チェーンをスムーズに結びつけるべきだ」と述べた。

 また、「教育・科学技術・人材」という三者の連携についても、「教育、科学技術、人材の三位一体で取り組むこと」「教育が科学技術と人材育成を支える役割を果たすこと」「科学技術の自主イノベーションと人材の自主育成の良循環をつくること」を強調した。

 では、取り組みの焦点はどこにあるのか、そして突破口はどこなのか――習主席はその方向性をはっきりと示している。

 人口14億人を超える発展途上国にとって、イノベーションは国民の暮らしの質に直結する重要な課題である。習主席は、「人びとがより良い生活を求める願いこそが、科学技術イノベーションの出発点でなければならない」と語ったことがある。

 また、国際的な技術競争が激化するなかで、イノベーションは国家の自主性と安全保障に直結する問題でもある。習主席は、「他国の『昨日』で自国の『明日』を飾ってはならない。我々には他の選択肢はない。自主イノベーションの道を歩むしかない」と強く語っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News