【4月24日 東方新報】4月18日から26日までの期間、第14回北京国際映画祭が北京で開催される。この映画祭の一環として、日本映画週間が同時期に行われ、4本の日本映画が上映された。このイベントは、中国の映画ファンに日本映画の魅力を体感してもらい、日本の文化や民衆の生活を紹介することを目的としている。これは長年にわたる日中の文化交流の力強い証だ。

 活動を主催するNPO法人日中映画祭実行委員会によると、今回の映画週間では、中国の観客に向けて4本の日本映画が紹介された。それは『不死身ラヴァーズ』『福田村事件』『白鍵と黒鍵の間』『愛にイナズマ』という作品だ。『不死身ラヴァーズ』の松居大悟(Daigo Matsui)監督と俳優の青木柚(Yuzu Aoki)さん、『福田村事件』の森達也(Tatsuya Mori)監督は、日本映画週間の開幕式に出席し、舞台裏の魅力的な話を共有した。

 以前、松居大悟が監督した『ちょっと思い出しただけ』は、2022年の北京映画祭で上映され、中国の映画ファンから高い評価を受けた。今回の北京訪問について、松居監督は「『不死身ラヴァーズ』の上映後、中国の観客から多くの質問があり、彼らとの交流は非常に楽しく、まだ話し足りない感じだ」と述べた。

 その日の夜遅く、在中国日本大使館は2024年北京・日本映画週のレセプションを開催し、対話とレセプションを組み合わせた形で、日中両国の映画人が深い交流を行った。日本の金杉憲治(Kanasugi Kenji)大使と日中両国の映画人代表がこのイベントに出席した。

 近年、日本映画は中国市場で活発に活動している。宮崎駿(Hayno Miyazaki)が第96回アカデミー賞(Academy Awards)の長編アニメーション賞を受賞した『君たちはどう生きるか(The Boy and the Heron)』は、中国で清明節の興行収入は首位となり、現在までに興行収入は7億元(約149億5725万円)を突破している。

 これについて、金杉大使はスピーチの中で「2023年には『すずめの戸締まり(Suzume)』と『SLAM DUNK(スラムダンク)』の二つのアニメ映画が相次いで中国の映画館に登場し、中国の観客から愛された。今年は、中国映画『熱辣滾燙(YOLO、日本映画『百円の恋』のリメーク版)』と宮崎駿の『君たちはどう生きるか』が良い興行収入を記録した」と述べた。このような状況のもと、北京・日本映画祭の開催は、日中映画交流をさらに推進し、相互理解と双方の関係の発展を促進するだろう。

 続いて発言した中国代表も、映画が両国間の情感の絆としての役割を挙げた。

 中国のベテラン映画人、江平(Jiang Ping)氏は、「日本映画の歴史は1899年からで、中国(1905年)よりも6年早い。100年以上にわたり、両国の映画作家はお互いに学び、刺激を受けている」と述べた。例として、1960年に中国映画『青春之歌(邦題:青春の歌)』が日本に紹介された際、日本の映画会社は4階建ての高さの広告を制作したこと、1978年の日本映画週間は3.9億元(約83億3333万円)の興行収入を記録した。

 江平氏は「映画が常に私たち両国の映画作家間の友情の絆であることを願っている」と述べた。(c)東方新報/AFPBB News