【4月19日 CGTN Japanese】中国南部にある深中通路(深セン市と中山市をつなぐ道路)の伶仃洋大橋で17日夜、総重量約5000トンの大型トラック計136台による動静荷重試験が完了しました。橋全体が海上にある超大スパンのつり橋上で行われる荷重試験としては世界初のものです。今年6月に予定される開通に向けて、深中通路の橋梁工事が新たな重要な一歩を踏み出しました。

 深中通路は、「橋、島、トンネル、水中相互接続」という特徴を持つ、海をまたぐクラスタープロジェクトとしては世界でも有数のもので、全長は約24キロです。このうち、橋梁工事の総延長は約17キロで、中には伶仃洋大橋(吊り橋)、中山大橋(斜張橋)、さらに非航行用のアーチを持つ橋の両側のアプローチ部分が含まれます。

 荷重試験は橋梁開通前の「全身検査」であり、静荷重試験と動荷重試験に分けられます。開通後の荷重状況に合わせたシミュレーションを行って現場で橋梁の各部位の反応データを計測し、橋梁の荷重能力が設計要件や関連仕様を満たしているかどうかを判断し、今後のメンテナンス、管理の意思決定の科学的根拠とサポートを提供するものです。

 試験結果をより正確なものとするために、プロジェクト負荷試験では初めて、参考としてヘルスモニタリングシステムが導入されました。これは、ヒトの健康診断用のCTスキャナーと同様に、総合的な測定によって橋梁構造の変位をリアルタイム、かつ動的に反映する画像を収集・分析することができます。

 これまでに、深中通路の中山大橋や、非航行用のアーチを持つ橋の両側のアプローチ部分は荷重試験を終えています。現在、深中通路の機械、電力設備、交通安全装置、路面整備、付属の建物などの工事が全力で進められており、6月の開通に向けラストスパートに入っています。プロジェクトが完成し開通すると、深セン市から中山市までの所要時間は現在の約2時間から30分以内に大幅に短縮されます。(c)CGTN Japanese/AFPBB News