【4月15日 AFP】14日に中国・北京で行われたハーフマラソン大会で、アフリカ出身選手3人が意図的に中国選手に優勝を譲るような走りを見せた。この場面がインターネットで広く拡散し、SNSで「恥ずかしい」という声も出る中、大会主催者が調査に乗り出している。

 問題が起きたのはフィニッシュの直前、昨年の第19回アジア競技大会(19th Asian GamesAsiad)の男子マラソンで金メダルを獲得した中国の何杰(He Jie、ホー・ジェイ)とケニア選手2人、エチオピア選手1人が争っていた中、アフリカ勢3人がゴール地点を指さし、手を振って何を先に行かせた後、スピードを落としたように見えた。

 結局レースは1秒差で何が優勝。4人はレース中、常に集団を形成して走っていたという。

 これについて、匿名を条件にAFPの取材に応えた北京体育局(Beijing Sports Bureau)の関係者は、「現在調査中で、結果は可能になり次第発表する」と話した。大会主催者も、調査を開始していることを発表した。

 中国のSNS、微博(ウェイボー)ではこの一件が大きな話題を呼んでおり、一部のユーザーが結果を非難。「何杰のキャリアで最も恥ずかしい優勝になるのは間違いない」と書き込んだユーザーもいた。

 中国では近年、中流階級の間でランニングがブームになっているが、不正や大会運営の不備が相次いでいる。2018年に南部深セン(Shenzhen)で行われたハーフマラソン大会では、258人が近道を使うなどの不正をしていたことが発覚した。2019年の徐州国際マラソン(Xuzhou International Marathon)では、女性ランナーが緑色のシェアサイクル自転車を使う姿が映像にとらえられた。(c)AFP