【4月11日 AFP】ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)は10日、今夏のパリ五輪で全48種目の金メダリストに賞金5万ドル(約764万円)を贈ると発表した。国際競技団体が五輪で賞金を出すのは初めて。リレー種目の場合はチーム内で5万ドルを分配する。

【写真】パリ五輪の金メダル

 賞金総額は240万ドル(約3億7000万円)で、国際オリンピック委員会(IOC)から4年ごとに受け取る分配金から捻出する。2028年のロサンゼルス五輪からは銀、銅メダルの選手にも賞金を授与する。

 世界陸連のセバスチャン・コー(Sebastian Coe)会長は「世界陸連と陸上界全体にとって大きな瞬間だ」とコメントし、テレビ中継で「数十億人もの視線を集める」選手たちの努力を考慮した決定だと説明。「選手が五輪全体の成功のために行う努力をたたえるというIOCのコンセプトと何ら矛盾するものではないと考えている」と述べた。

 世界陸連が賞金授与の決定をIOCに伝えたのは発表直前で、事前の話し合いはなかったというが、「これは(陸上)競技の問題。IOCは一貫して各国際連盟が自分たちの未来を切り開くことを認めている」と述べ、あらかじめ通知しておくべきだったのではないかという考えを否定した。(c)AFP/Guy JACKSON