【4月9日 東方新報】中国・山東省(Shandong)威海市(Weihai)の上善堂(Shangshantang)のブルーベリー生産基地では、丸くふっくらとしたブルーベリーがブルーム(果実自身が作り出す天然のロウ物質の粉)に覆われ、まるで大きな藍色の真珠のように見える。

 基地の生産部門の責任者は「ブルーベリーの生育培地には、土の栄養分の代わりにピート(園芸用の泥炭)、ココナッツの殻、パーライト(火成岩を高温で加熱して作る土壌改良材)を混ぜた養液を使います。土の制約を取り払うことで、植物の成長に必要な養分の摂取量を正確にコントロールすることができるのです。成長速度は土の場合よりも2~3倍速く、収穫量と品質を効果的に向上させることができました」と説明する。

 温室全体に、自動制御の点滴灌漑、スプレー灌漑、温度・湿度制御システムが装備されており、全てのブルーベリーに十分な水と栄養を行き渡らせ、成長過程全体を通して高度な一貫管理ができているという。

 また、スマホを数回タップするだけで、ブルーベリーの培地土壌のpH値、水分含有量、温度環境に関するデータがリアルタイムで入手できる。

 熟成期のブルーベリーの最適生育温度は摂氏23~28度だ。事前に標準データを設定すれば、実際の温度が高くなっても低くなっても、「5G IoTスマートブレイン」が自動的に温度制御の指示を出し、正常な生育温度帯を確保することができるという。この自動制御システムの温室では1人の作業員が5棟のハウスを管理することができるという。

 この「5G IoTスマートブレイン」は、10棟以上のブルーベリーハウスに装備されており、現在はちょうどブルーベリーの初摘み時期に当たる。温室にはそれぞれ400本以上の苗木があり、5トン以上の収穫が見込まれている。(c)東方新報/AFPBB News