【4月5日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)に参戦するメルセデスAMG(Mercedes AMG)のドライバーで、来季からフェラーリ(Ferrari)に移籍するルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は4日、F1復帰の可能性を示唆しているセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)ついて、メルセデスにとって「素晴らしい選択肢だ」と歓迎した。

 F1で通算4度の選手権制覇を誇り、2022年シーズンを最後に同選手権を引退したベッテルはこの前日、復帰の可能性をほのめかし、メルセデスのチーム代表を務めるトト・ヴォルフ(Toto Wolff)氏と会談したことを明らかにした。

 通算7度の総合優勝を果たしているハミルトンは2月、今季終了後に11年間を過ごしたメルセデスを離れてフェラーリへ移籍すると発表しており、メルセデスは代替ドライバーを探す必要に迫られている。

 今週末の第4戦日本GP(Japan Grand Prix 2024)に向けた記者会見で、ハミルトンは「セブ(ベッテル)の復帰を熱望する」「彼はチームにとって素晴らしい選択肢だ」と報道陣に話し、ベッテルの復帰にお墨付きを与えた。

「(ベッテルは)ドイツ人ドライバーで、複数回にわたって選手権を制したドライバーだ。そして、このチームを引き続き前進させられる素晴らしい価値がある。彼が復帰するなら大歓迎だ」

 メルセデスに残留するジョージ・ラッセル(George Russell)も、「セバスチャンは素晴らしい人物であり、4度の世界王者だ」とベッテル復帰の可能性を歓迎し、「グリッドに彼がいなくて寂しいのは間違いないし、勝利と選手権制覇を目指して競う世界最高のドライバー20人がそろっていることが重要だと思う」と続けた。

 その一方でメルセデスは、フェラーリではカルロス・サインツ・ジュニア(Carlos Sainz Jr.)に代わってシートに座るハミルトンの代替選手探しにおいて、複数のドライバーが候補に挙がっている。

 ヴォルフ氏が望むリストのトップは、レッドブル(Red Bull)のエースドライバーで選手権3連覇中のマックス・フェルスタッペン(Max Verstappen)と伝えられている。

 他にも、フォーミュラ2(F2、FIA F2選手権)に参戦するイタリアの新星キミ・アントネッリ(Kimi Antonelli)や、通算7度の年間優勝を誇った元王者ミハエル・シューマッハ(Michael Schumacher)氏の息子ミック(Mick Schumacher)も有力候補と見られている。(c)AFP/Andrew MCKIRDY