【4月2日 AFP】シリア、イラン両国の当局者は1日、シリアの首都ダマスカスにあるイラン大使館領事部がイスラエル軍の空爆で破壊されたと発表した。イラン革命防衛隊(IRGC)幹部を含む7人が死亡したとしている。

 IRGCによれば、モハンマド・レザ・ザヘディ(Mohammad Reza Zahedi)、モハンマド・ハディ・ハジ・ラヒミ(Mohammad Hadi Haji Rahimi)両准将らが死亡した。ザヘディ氏はIRGCの精鋭、コッズ部隊(Quds Force)の司令官で、パレスチナやシリア、レバノンを担当していたとされる。

 英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」も「イラン大使館の別館がイスラエル軍のミサイル攻撃で破壊された」とし、死者はIRGCメンバーも含め11人と報告した。

 同NGOのラミ・アブドルラフマン(Rami Abdel Rahman)所長はAFPに対し、「死亡したのはイラン人が8人、シリア人が2人、レバノン人が1人。いずれも戦闘員で、民間人は含まれていない」と語った。

 イランの支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)は2日、IRGC幹部が殺害されたのを受け、「この犯罪に対し、敵(イスラエル)は必ず罰と復讐(ふくしゅう)を受ける」と警告した。

 イスラエルは、昨年10月にパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)で紛争が勃発して以来、イスラム組織ハマス(Hamas)を支援するヒズボラと連日のように交戦。また、シリア領内の軍事拠点やヒズボラの拠点にも攻撃を加えている。

 イスラエルは今回の攻撃についてコメントしていないが、イラン当局者は、断固たる措置を講じるとしている。(c)AFP