【12月28日 AFP】イランの首都テヘランで28日、シリアで殺害されたイラン革命防衛隊(IRGC)のラジ・ムサビ(Razi Moussavi)上級軍事顧問の葬儀が執り行われ、数千人が参列した。イラン政府はイスラエルによるミサイル攻撃だったと主張している。

 イランのアリ・ハメネイ(Ali Khamenei)最高指導者は同日、ムサビ氏の親族と面会し、ひつぎを前に祈りを先導した。

 その後、ひつぎはテヘラン中心部のイマーム・フセイン(Imam Hussein)広場に運ばれた。

 集まった群衆は「イスラエルに死を」「米国に死を」と声をそろえて叫んだ。黄色い旗を手にした人も多く、そこには「私はお前(イスラエル)の敵だ」とペルシャ語とヘブライ語で書かれていた。

 ムサビ氏はIRGCの精鋭「コッズ部隊(Quds Force)」の顧問。参列者の中には、2020年1月3日にイラクの首都バグダッドで米軍の無人機攻撃によって殺害された同部隊のガセム・ソレイマニ(Qasem Soleimani)司令官の写真を一緒に掲げる人もいた。

 イラン国営メディアは、ムサビ氏はシリアの首都ダマスカス郊外でイスラエル軍の攻撃を受け、殺害されたと報道した。一方、イスラエル軍は、外国メディアの報道にはコメントを差し控えると述べるにとどまった。

 イスラエル軍は近年、シリア国内のイラン関係の標的に向けたミサイル攻撃を数百回繰り返している。(c)AFP