【3月30日 AFP】テニス、マイアミ・オープン(Miami Open 2024)は29日、男子シングルス準決勝が行われ、大会第2シードのヤニック・シナー(Jannik Sinner、イタリア)は6-1、6-2で第3シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)を粉砕し、決勝に駒を進めた。

 シナーはこの一戦でパワーと技術を見せつけ、第4シードのアレクサンダー・ズベレフ(Alexander Zverev、ドイツ)と第11シードのグリゴール・ディミトロフ(Grigor Dimitrov、ブルガリア)の勝者を迎え撃つ30日の決勝では間違いなく優勝候補となる。

 メドベージェフには昨年大会の決勝で敗れたものの、1月の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2024)決勝ではそのリベンジを果たしたシナーは、この日も開始から完全に試合を支配する強さを発揮すると、結果は疑いようもなかった。

 第1セットに相手の最初のサービスゲームをいきなりブレークしてゲームカウント2-0とリードすると、その後もメドベージェフがサーブに手こずる中で第4ゲームも4本目のブレークポイントをものにした。

 動揺を隠せない様子のメドベージェフがようやく第6ゲームでサービスキープに成功した一方で、シナーは第7ゲームをラブゲームでねじ伏せわずか33分でこのセットを先取した。

 第2セットも同様の展開となり、最初のゲームをラブゲームで制したシナーに対し、メドベージェフはゲームカウント1-4の劣勢に立たされ落胆の表情を見せていた。

 最後はサービングフォーザマッチを難なくものにして勝利したシナーは、この日の圧勝は相手の元気がないプレーにも助けられたとの認識を示しつつ、「きょうは最高の手ごたえを感じた。いつものように大会で勝ち進むごとに、心地よくなっている。きょうのパフォーマンスにはすごく満足だ」と喜ぶと、「きょうのダニエルはこういう気持ちではなかったと思う。普段は見せないミスが多く、そのおかげで自分はチャンスをつかめた。激しい試合になると想定していた」と振り返った。

 シナーはメドベージェフに初対決から6連敗を喫していたものの、昨年のマイアミ・オープン決勝で敗れたのを最後にこれで5連勝を記録した。(c)AFP/Simon EVANS