【3月24日 Xinhua News】中国のスマートフォン大手、小米集団(シャオミ)が19日に発表した2023年12月期決算は、売上高が前年比3・2%減の2710億元(1元=約21円)、調整後純利益が2・3倍超の193億元で、利益水準は上場後2番目の高さとなった。売上高総利益率はハイエンド戦略が奏功し、4・2ポイント上昇の21・2%と過去最高を記録した。第4四半期(10~12月)の売上高は前年同期比10・9%増の732億元で7四半期ぶりに最多を更新。調整後純利益は3・4倍超の49億元となった。

 事業別にみると、23年通期のスマホ事業の売上高は1575億元、売上高総利益率は5・6ポイント上昇の14・6%。世界出荷台数は1億4600万台だった。シンガポールの市場調査会社カナリスによると、同社の世界スマホ出荷台数は14四半期連続で上位3位に入った。

 モノのインターネット(IoT)製品と生活消費財部門の売上高は801億元、売上高総利益率は1・9ポイント上昇の16・3%だった。人工知能(AI)とIoTを融合した「AIoTプラットフォーム」の23年12月末時点の接続機器数(スマホ、タブレットPC、ノートPC除く)は25・5%増の7億4千万台で、接続機器を5台以上保有するユーザー数は25・3%増の1450万人に上った。スマートホームデバイス用アプリ「米家(Mi Home)」の月間アクティブユーザー数(MAU)は13・2%増の8580万人に増加した。

 インターネットサービス事業はエコシステムの形成強化を続けたことが奏効し、売上高が301億元、売上高総利益率が2・4ポイント上昇の74・2%となった。内訳は広告が11・2%増の205億元、ゲームがユーザーの活発度と課金力の向上を受け、7・0%増の44億元に上った。世界市場での事業化能力も高まり、海外売上高は24・1%増の84億元、インターネットサービス売上高全体に占める割合は28・0%と4・0ポイント拡大した。

 研究開発費は19・2%増の191億元と6年連続で増加。23年12月末時点の研究開発従事者数は1万7800人と全従業員の53%を占めたほか、保有する特許の件数は世界で3万7千件を超えた。

 盧偉氷(ろ・いひょう)総裁は24年の業績について、外部環境はまだ大きな課題を抱えていることから、家電業界の回復は依然として弱いと指摘。ただし、同社は多くのチャンスも見つけており、穏健な拡張戦略を講じることでスマホ事業、IoT・インターネットサービス事業とも好業績を実現し、全体的な粗利益率は安定を維持するとの見通しを示した。   

 同社は今月28日に最初のスマート電気自動車(EV)「Xiaomi SU7」シリーズの価格を正式に発表する。盧氏はこれについて、純粋なEVの高級セダン部門で販売台数トップ3に入ることを現段階の目標としているが、販売台数よりもユーザーの体験や評価を重視する考えを明らかにした。(c)Xinhua News/AFPBB News