【3月21日 AFP】国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のエルサレム(Jerusalem)事務所前で20日、イスラエル人数十人が抗議デモを実施し、同機関の解体を求めた。

 イスラエル政府は、UNRWA職員の一部がイスラム組織ハマス(Hamas)と共謀していると非難している。

 デモ参加者はイスラエルが併合した東エルサレム(East Jerusalem)にある事務所前に集まり、「UNRWAはハマスだ! ハマスこそUNRWAだ!」とシュプレヒコールを上げた。

 参加者の一人、米国系イスラエル人のアリソン・エプスタインさんは「UNRWAはテロリズムを許してきた」「UNRWAは平和のための組織ではない。何世代ものパレスチナ人に、ユダヤ人を憎むよう教えてきた。今こそ解体する時だ」と語った。

 1949年に創設されたUNRWAは、パレスチナ自治区、ヨルダン、レバノン、シリアで約3万人を雇用している。このうちガザ地区の職員は約1万3000人。

 だが、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の職員12人が昨年10月7日のハマスによる攻撃に関与したとイスラエル政府に告発されて以来、UNRWA全体が激しい批判にさらされている。複数の国がUNRWAへの資金拠出を停止したが、その後、一部は拠出を再開した。

 国連(UN)は内部調査と独立調査を開始したが、イスラエルはUNRWA職員の攻撃への関与を裏付ける証拠を提供していないと指摘している。(c)AFP