【3月21日 Xinhua News】中国でクルーズ業界の回復が進む中、米国に本部を置くクルーズ大手ロイヤル・カリビアン・インターナショナルはこのほど、2025~26年の中国航路配船計画を発表した。同社は中国市場への資源投入を引き続き拡大し、三つのクルーズ母港の上海市、天津市、香港特別行政区を起点とする航路に17万トン級のクルーズ船2隻を投入する。

 今回発表された配船計画の期間は2026年5月1日までで、130を超える海外クルーズツアーのコースを提供する。目的地は日本の沖縄や福岡、長崎、鹿児島、熊本、大阪、神戸、東京、舞鶴、新潟、函館、佐世保、韓国の釜山、仁川、ベトナムのニャチャンなどアジアの人気観光地となっている。

 同社が運行するクルーズ船「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」が24~25年の上海・香港発着クルーズの一般予約を開始して以来、市場では需要が増え続けている。このため、同社は25年に17万トン級のクルーズ船「オベーション・オブ・ザ・シーズ」を天津発着航路に再び投入し、華北市場に対応する。

 同社は長年にわたり、天津国際クルーズ母港を中国市場における重要な戦略的市場の一つに位置づけ、「クァンタム・オブ・ザ・シーズ」など複数の旗艦モデルのクルーズ船を配備してきた。16年にはクァンタムシリーズの新造船「オベーション・オブ・ザ・シーズ」を配備し、同港で初就航した最初の国際クルーズ船となった。

 ロイヤル・カリビアンのアジア部門プレジデント、劉淄楠(りゅう・しなん)博士は「長年にわたり、同社は中国クルーズ船市場の開拓を続け、初心を変えなかった。われわれは中国経済の強靭(きょうじん)性と中国クルーズ船市場の潜在力に期待しており、消費者の前向きな反応からも自信を強めている」と表明。25~26年の配船計画発表と天津国際クルーズ母港への船舶配備の再開は中国クルーズ船市場の供給の質向上と規模拡大をさらに進め、中国クルーズ産業が質の高い発展の軌道に戻り、次の「黄金の10年」にまい進することを後押しすると強調した。(c)Xinhua News/AFPBB News