【3月20日 AFP】中国外務省の香港出先機関は20日、香港で前日可決された国家安全条例を批判した英国に強く反発し、「植民地支配者の考え方」だと非難した。

 1997年に中国に返還されるまで英国の植民地だった香港は19日、重大犯罪とされる国家への反逆・反乱、国家機密の窃取やスパイ活動などを罰する新法を可決した。

 これを受け、英国のデービッド・キャメロン(David Cameron)外相は、「拙速」なプロセスによって「香港で享受されている権利と自由がさらに損なわれる」法律が作られたと批判した。

 これに対し、中国外務省の駐香港特別行政区特派員公署は20日の声明で、英国は「偽善的で二重基準だ」と非難。

「英国は香港の状況について扇動的で無責任な発言をしている。それはすべて根深い植民地支配者、説教者としての考え方に基づくものだ」と反発した。「二重基準」は、英国自体の国家安全保障法に言及したとみられる。

 また同じく国家安全条例を批判した欧州連合(EU)についても別の声明で「われわれはEUに対し、偽善的な二重基準と偏見を捨てるよう強く求める」と述べた。(c)AFP