【3月19日 AFP】スリランカ政府お抱えの占星術師たちが、新年を祝う儀式の日程をめぐり対立している。いがみ合う占星術師たちは星の位置の解釈が違うと非難し、「災害」が起きると警告し合っている。

 スリランカでは占星術師が大きな影響力を持ち、仏教徒とヒンドゥー教徒の両方から信頼されている。結婚から商取引、国政選挙に至るまであらゆるものが、彼らの助言によって吉日が決められる。

 文化省は伝統的な占星術師42人を雇用しているが、新年の儀式の日をめぐり意見が一致しないのは初めてだという。

 新年の吉兆にまつわる委員会の広報担当者によると、深い議論を重ねた結果、4月13日の夜をシンハラ・タミル正月の夜明けとする意見が多数を占めた。

 しかし、一部の占星術師は、国を「災難」に導く誤った時刻だと反対している。ある占星術師は「公式に決まった時間」に従えば、スリランカは「炎に包まれる」と述べた。

 スリランカでは今年9~10月に大統領選が行われる予定となっている。

 約10年前には当時のマヒンダ・ラジャパクサ(Mahinda Rajapaksa)大統領が個人で雇っていた占星術師の助言に基づき、2015年1月に選挙に臨んだが敗退した。(c)AFP