【3月18日 AFP】ロシア大統領選の投票最終日となった17日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の続投に向け仕組まれた選挙だと抗議する人々による「反プーチンの正午」運動が各国のロシア大使館前で行われた。先月死亡した反体制派指導者アレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏の妻ユリア・ナワルナヤ(Yulia Navalnaya)氏も、ドイツ・ベルリンで参加した。

 ナワリヌイ氏の支持者は、17日正午に投票所に集まり、プーチン氏への抗議を表明するようロシア人に呼び掛けた。

 ベルリンのほか仏パリ、オランダ・ハーグ(The Hague)、米ワシントン、トルコ・イスタンブールなど各地のロシア大使館前では、同国の野党を象徴する青と白の服を身に着けた有権者らが政権批判のプラカードやウクライナ国旗を掲げ、プロテストソングを歌う姿が見られた。

 ベルリンでは、「ユリア、ユリア、私たちはあなたと共にある」とシュプレヒコールが上がる中、ナワルナヤ氏は投票に臨んだ。投票後、「もちろんナワリヌイと書いた」と語った。

 パリでは、数千人が大使館前に列をつくった。

 エリート養成機関のパリ政治学院(Sciences Po)で要職に就き、ナワリヌイ氏と親交があったセルゲイ・グリエフ(Sergei Guriev)氏は、パリ在住歴が長いが「これほどの行列は見たことがない」と話した。多数のロシア人がプーチン氏に反発しており、投票では不正が行われているのは明らかだと指摘した。

 ただ、すべての有権者がプーチン氏の再選に反対しているわけではない。

 パリ在住のロシア人男性は、「どうしてプーチンに反対できるのか」「彼は世界を救っている」との考えを示した。教師の女性も「史上最高の大統領だ」と語った。(c)AFP/Sebastien ASH with Anna SMOLCHENKO in Paris