【3月17日 AFP】ロシアの首都モスクワから北東に約60キロ離れたセルギエフポサド(Sergiyev Posad)の投票所では、同国のポップミュージックが大音量で流れる中、次期大統領にふさわしい人物を選ぶために地元住民が1票を投じていた。

 エドゥアルドさん(54)は、平和をもたらしてくれる唯一の人物と信じる候補者に投票した。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)現大統領だ。

 エドゥアルドさんは「世界から紛争をなくすために全力を尽くしている人物に投票する。そのためにここに来た」と話した。プーチン氏は「世界を救える人物だ」とし、全幅の信頼を寄せていると明かした。

 セルギエフポサドは、ロシア正教会の強い影響下にあり、最も重要な修道院の一つの所在地でもある。地元有権者はAFPに対し、大統領選でプーチン氏に投票することにより、現在の武力紛争を終わらせることができると信じていると語った。

 正教会の修道女であるアレクサンドラさん(77)は、ウクライナへの武力侵攻について「矛盾はない」と指摘。最終的には「多くの命を救うことになる」と主張した。

 16日には、事前に登録を済ませた高齢者らが自宅で投票できるよう、地元の選挙管理委員会のメンバーが厳寒の中、家々を回った。

 プーチン氏の出身地サンクトペテルブルク(Saint Petersburg)の有権者からも、同様の声が聞かれた。

 公務員のコンスタンチンさん(46)は、朝、目を覚まして「誰も戦ったり、死んだりしていない」世界になっているといいと話す。それでも、プーチン氏の代わりはいないと言う。

「正直なところ、まだ誰も彼(プーチン氏)に取って代われる人はいないと思う」とし、「だから彼に投票する」と語った。(c)AFP