【3月14日 AFP】ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis、87)がウクライナに「白旗を揚げる」勇気をと促した発言を受け、ロシアは13日、教皇の就任11年を祝福しつつ「ヒューマニズムと平和」を支持したとたたえた。

 アルゼンチン出身のフランシスコ教皇は、2013年に教皇に選出されてから13日で11年を迎えた。

 在バチカン・ロシア大使館はX(旧ツイッター)に英語で「フランシスコ教皇は、ヒューマニズム、平和、伝統的価値観の真の誠実な擁護者だ」と投稿。「世界の諸問題に関する真に戦略的な視点を持つ数少ない政治指導者の一人」と表現し、教皇の多幸を祈念した。

 フランシスコ教皇は先月行われ、9日に放送されたインタビューの中で、侵攻するロシア軍と2年にわたって戦ってきたウクライナに対し、「白旗を上げて交渉する勇気」を持ってロシアと交渉するよう促した。

 教皇庁は「白旗」という言葉は降伏ではなく、敵対行為の停止を意味したものだと釈明したが、ウクライナは猛反発した。

 教皇は13日朝にバチカンで開かれた水曜日恒例の一般謁見(えっけん)で、一般的な言葉を用いて「いずれにしても敗北でしかないこの戦争の狂気」に終止符が打たれるよう祈った。(c)AFP