【3月12日 AFP】英国のキャサリン皇太子妃(Catherine, Princess of Wales、42)は11日、王室が公開した公式の家族写真について、加工していたことを認めて謝罪した。AFP通信をはじめとする通信社各社は、配信を取り消していた。

 1月に腹部の手術を受けたキャサリン妃は、昨年のクリスマス礼拝以来、公の場に姿を現しておらず、健康状態について臆測が飛び交っている。

 ケンジントン宮殿(Kensington Palace)は臆測を払拭(ふっしょく)しようと英国の母の日(Mother's Day)の10日に合わせ、キャサリン妃が子ども3人と一緒に写っている写真を公開。ウィリアム皇太子(Prince William)が撮影したものだとしていた。

 しかし、この写真をめぐり不審な点が浮上。キャサリン妃のジャケットのジッパーが1か所ずれていたり、シャーロット王女(Princess Charlotte)の袖の一部が欠けているほか、肩にかかった髪の毛が途中で消えていたりするなど不自然な箇所があった。

 通信社が配信取り消しを余儀なくされた事態を受け、キャサリン妃は「多くのアマチュアカメラマンと同じく、私も時折、(写真の)編集を試みることがある」「きのう公開した家族写真が混乱を招いたことについて謝罪したい」と表明した。

 英国メディアは匿名の王室関係者の話として、キャサリン妃が写真に「微調整」を加えたと報じている。

 AFPも当初、この写真を配信したが、10日夜に取り下げた。

 AFPの写真部門の担当者は、検討の結果、加工された写真を配信するのは「職業倫理に反する」と判断したと説明。「AFPとしては購読者の信頼と社会一般、特に加工された画像がまん延している社会に対する透明性を維持するため、配信を取り消さざるを得ないと考えた」としている。

 ケンジントン宮殿は、未編集のオリジナル写真を改めて公開する予定はないとしている。(c)AFP/Joe JACKSON