【3月12日 AFP】ハンガリーのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相は、先に米国を訪れドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領と面会した際、自分ならウクライナをめぐる紛争に「びた一文支出しない」とトランプ氏が語ったと明かした。

 オルバン氏は8日、フロリダ州にあるトランプ氏の邸宅「マーアーラゴ(Mar-a-Lago)」を訪問し、同氏と会談した。

 10日夜の公営放送M1 のインタビューでオルバン氏はその際の様子について、「彼(トランプ氏)には同意せざるを得ない明確なビジョンがある。『第一にウクライナ・ロシア戦争にはびた一文出さない』と言った」と振り返った。

 オルバン氏はさらに、「そうすれば戦争を終わらせられる。ウクライナが自力でやっていけないのは明白だからだ。仮に米国が金を出さなければ欧州単独ではこの戦争を支えられなくなる。そうして戦争は終わる」と主張した。

 オルバン氏はまた、トランプ氏は「戦争を終わらせるための詳細なプラン」を複数持ち合わせているとしながら、詳細には触れなかった。

 AFPはトランプ氏側に取材を申し込んだが、コメントは得られなかった。

 トランプ氏は11日、CNBCのインタビューでは、オルバン氏について「タフな男」だと称賛。また、もし自分が米大統領だったらウクライナ侵攻は起きなかったとオルバン氏は信じていると話した。

 オルバン氏は、欧州連合(EU)加盟国首脳の中で唯一、ウクライナ侵攻開始後もロシア大統領府との関係を維持している。(c)AFP