【3月7日 AFP】中国の王毅(Wang Yi)共産党政治局員兼外相は7日、北京で開催中の全国人民代表大会(全人代、NPC、国会に相当)に合わせて記者会見し、米国の対中政策を「抑圧」的だと批判する一方で、ロシアとの協力関係については「新たなパラダイム(枠組み)」が構築されたと述べた。

 米国について王氏は「中国を抑圧するための方法は常に刷新され、一方的な制裁リストも常に拡大している」と指摘し、「口実を設けては難癖を付けようとするやり方は信じがたい域にまで達している」と語った。

 一方、中ロ両国は「冷戦時代とは異なる大国間関係に新たなパラダイムをもたらした」とし、両国は「非同盟、非対立、第三国を標的としないことを基盤」に据えていると述べた。

 周辺諸国との間で領有権をめぐり緊張が高まっている南シナ海(South China Sea)に関しては、中国は「最高度の自制を常に維持している」とし、「域外の一部諸国」に対して「問題を大きくしたり、肩入れしたり、混乱の原因になったりしないよう」呼び掛けた。その他、台湾独立の動きについてもけん制した。

 パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での紛争に関する質問には、「人類にとって悲劇であり、文明にとって恥辱」だとし、パレスチナ支持の立場を重ねて表明した。(c)AFP/Katell Abiven with Luna Lin