【3月7日 AFP】アルゼンチンのハビエル・ミレイ(Javier Milei)大統領(53)は6日、高校生を前に、同国で合法とされている妊娠中絶について、「殺人」だとの認識を表明した。

 中絶反対派として知られるミレイ氏だが、公の場で中絶について発言するのは就任後初めて。

 ミレイ氏は、国際女性デー(International Women's Day)を2日後に控え、母校である首都ブエノスアイレスのカトリック系高校で演説。「皆さんに警告する。妊娠中絶は殺人だ。数学的、哲学的、リベラル的な観点から証明できる」と語り、同国での中絶合法化を支持した人々を「人殺し」と呼んだ。

 ミレイ氏は昨年12月に就任して以降、女性・ジェンダー・多様性省を廃止。最近では、差別解消の推進を担う国家機関を大統領府報道官いわく「全くの無駄」として閉鎖した。

 政府はこうした動きについて、同国は年間のインフレ率が250%を超えるなど深刻な経済危機に見舞われており、歳出削減の一環だと説明している。(c)AFP