【3月2日 AFP】イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)の食料配布地点で発砲したのを受け、国連(UN)のチームは1日、負傷者が搬送されたシファ(Al-Shifa)病院を訪問し、負傷者の体に「多数の銃創」があるのを確認したと報告した。

 国連のチームがガザ北部を訪問するのは1週間以上ぶり。国連人道問題調整事務所(OCHA)や世界保健機関(WHO)、国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)の代表で構成されたチームは、シファ病院には2時間余りしか滞在できなかったが、医薬品と燃料を届けることができたという。

 ガザ保健当局によれば、イスラエル軍の発砲で115人が死亡、約760人が負傷した。

 国連のステファン・ドゥジャリク(Stephane Dujarric)事務総長報道官は、「シファ病院にはきのう、700人以上が入院したとされる。うち200人ほどは今も入院している」と述べた。

 病院職員によれば、今回の発砲で死亡した70人以上の遺体も受け入れたという。

 ドゥジャリク氏は、負傷者の体に「多数の銃創」があるのを確認したとの報告を受けたが、死者の遺体を検視できたかどうかは分からないと述べた。

 イスラエル軍は、大勢のガザ住民が支援物資を積んだトラックの車列を取り囲んで「群衆事故」が起きたと主張している。ただし、イスラエル関係筋はAFPの取材に対し、トラックに近づく群衆に「脅威を感じた」ため同軍が発砲したと認めている。(c)AFP