【2月29日 AFP】イングランドFAカップ(FA Cup 2023-24)は28日、5回戦が行われ、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)とリバプール(Liverpool FC)は対照的な形ながらもそれぞれ勝ち上がり、準々決勝での対戦が決まった。

 ユナイテッドは終盤にカゼミーロ(Casemiro)が決勝点を挙げてノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest)に1‐0で勝利し、窮地に陥っているエリック・テン・ハーフ(Erik ten Hag)監督にかかるプレッシャーを和らげた。

 24日に行われたプレミアリーグの試合でフラム(Fulham)に1‐2と衝撃の敗戦を喫したユナイテッドは、トップ4と勝ち点8差の6位に低迷。新たにクラブの共同オーナーとなった英資産家のジム・ラトクリフ(Jim Ratcliffe)氏が、レアル・マドリード(Real Madrid)元監督のジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)氏の就任に触手を動かしているといううわさもあり、フォレストに敗れればテン・ハーフ監督には大きな痛手となっていた。

 FA杯が今季タイトルを獲得できる最後のチャンスとなっているユナイテッドは、多くの決定機を逃した後、89分にカゼミーロがブルーノ・ミゲル・フェルナンデス(Bruno Miguel Fernandes)のFKに頭で合わせてゴールを決め、大会史上最多48回目の8強入りを決めた。

 一方、25日にフットボールリーグカップ(England Football League Cup 2023-24)でチェルシー(Chelsea)を下して優勝を飾ったばかりのリバプールは、再び若手を起用してサウサンプトン(Southampton FC)を3‐0で下した。

 モハメド・サラー(Mohamed Salah)やダルウィン・ヌニェス(Darwin Nunez)、ジオゴ・ジョタ(Diogo Jota)、アリソン(Alisson Ramses Becker)らが負傷離脱しているリバプールは、元ウェールズ代表のジェイソン・クーマス(Jason Koumas)の息子で18歳のルイス・クーマス(Lewis Koumas)が、44分に自らのデビューを祝う先制点を決めると、73分と88分にはこちらも18歳のジェイデン・ダンズ(Jayden Danns)が追加点を挙げた。またこの試合では、リバプールの16歳トレイ・ニョニ(Trey Nyoni)が、FA杯の最年少出場記録を更新している。

 そのリバプールに痛い敗戦を喫したチェルシーは、2部からの昇格を狙うリーズ・ユナイテッド(Leeds United)に3‐2で勝利し、レスター・シティ(Leicester City)と対戦する準々決勝に駒を進めた。

 リーズのマテオ・ジョセフ(Mateo Joseph)に先制点を許したチェルシーは、ニコラス・ジャクソン(Nicolas Jackson)とミハイロ・ムドリク(Mykhailo Mudryk)のゴールで逆転後、ジョセフに同点弾を許したが、90分にコナー・ギャラガー(Conor Gallagher)が決勝点を挙げた。

 また、ウォルバーハンプトン・ワンダラーズ(Wolverhampton Wanderers)はホームでブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFC(Brighton & Hove Albion FC)に1‐0で勝利し、次戦では2部コベントリー・シティ(Coventry City)との対戦が決定。前回王者のマンチェスター・シティ(Manchester City)はニューカッスル・ユナイテッド(Newcastle United)を迎え撃つことが決まった。(c)AFP