【2月26日 AFP】イングランド・フットボールリーグカップ(England Football League Cup 2023-24)は25日、決勝が行われ、リバプール(Liverpool FC)は延長終了間際にビルヒル・ファン・ダイク(Virgil Van Dijk)がヘディングシュートを決めて1‐0でチェルシー(Chelsea)を下し、劇的な形でタイトルを手にした。

 11人ものけが人を抱え、モハメド・サラー(Mohamed Salah)、トレント・アレクサンダー・アーノルド(Trent Alexander-Arnold)、GKアリソン(Alisson Ramses Becker)、ダルウィン・ヌニェス(Darwin Nunez)、ジオゴ・ジョタ(Diogo Jota)、ドミニク・ショボスライ(Dominik Szoboszlai)ら主力選手を欠くリバプールは、最後はピッチに多くの若手を立たせて過酷な戦いを終えた。

 それでも最終的には、経験豊富な主将のファン・ダイクがクラブに10回目のリーグ杯優勝をもたらした。ファン・ダイクは前半にビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)による微妙な判定でゴールを取り消されていたが、試合残りわずか2分で、頭で決勝ゴールを流し込んだ。

 リバプールにとっては、ユルゲン・クロップ(Jurgen Klopp)監督が衝撃的な今季限りでの退任を発表して以来、初めてのトロフィーとなる。

 クロップ監督は、「きょうは信じられないことが起こった。個性豊かなチームと選手、アカデミーがなければ不可能なことばかりだ」と話し、「何よりクレイジーなのは、われわれが優勝にふさわしいことだ。これ以上に誇らしいことはない。本当に見事だ」と喜んだ。

「確かに、若い選手をたくさん使った。フレッシュな選手が必要だったからね。とても若い選手ばかりだったが、みんな仕事をしてくれた」

 監督としては、2021-22シーズンのFAカップ(FA Cup 2021-22)以来、リバプールでの9年間で7個目の主要タイトルを獲得し、有終の美を飾りたいシーズン終盤戦に向けて弾みをつけた。プレミアリーグで首位に立つリバプールは、FAカップとヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2023-24)でも勝ち残っており、4冠を狙える状況にある。

 一方のチェルシーは、21-22シーズンのリーグ杯とFAカップに続いて決勝でリバプールに敗れ、またしてもウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で苦杯を喫した。

 就任1年目のマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は、苦しいシーズンを送る中、「タイトル獲得」で自身を判断しないでほしいとファンに呼びかけていたが、90分以内で数多くあったチャンスを逃した自分たちを責めるしかない結果に終わり、2017-18シーズンのFAカップ以来となる国内タイトルには手が届かなかった。(c)AFP/Steven GRIFFITHS